京都の人=イケず、表現がわかりにくい
とよく言われます。
私は京都生まれの京都育ちのため、そこのところは今一つピンときていませんでした。
でも、仕事で6年間大阪に住んでみて、少しわかったことがあります。
 

京都と他府県の表現の違い

 
私は京都が宇宙一の最強都市だと信じて疑わない人間でした。

仕事で大阪に住んだとき、市外局番075を押さないと京都へ電話ができないだけでホームシックになったほど。

そして会社の歓迎会をしてもらったときも驚きました。
「彼氏いるんですか?」
「いくつですか?」
”そんなこと初対面で聞いてくるんや”と戸惑いました。
イヤとかいうことではなく、京都はあくまで遠回しに聞くのが普通なので、初対面からガンガン来られるパターンはカルチャーショックで、慣れるのに時間がかかりました。

例えば京都で
「ちょっと、考えときます」
と言われた場合、本当に考えてもらっている、などと捉えたら大間違いです。
「結構です」
という意味を婉曲に伝えているだけです。

以前の上司は関東出身だったので、京都の遠回しな物言いにいつも憤慨していました。
私は京都の人間なので、よくわからなかったのですが、確かに他府県の人と話していると、相手の真意を読み取るというひと手間がいらないのは楽ちんだな、と感じます。

しかし、京都人が婉曲な言い回しをするのは、何もわかりにくくしよう、という意図があるわけではありません。
間接的な”美”にこだわるからです。
時間と手間を惜しまない姿勢みたいなものです(たぶん)。
 

京都人の京都愛

 
京都に他府県の企業が参入する場合、それが関西圏であったとしても苦戦する、と聞くことがあります。
京都で仕事をするなら、まず京都に事務所を置かなければならない、とも。

これは京都人が京都を愛するがゆえなのですが、京都にゆかりのない人=よそものです。よそものを受け入れるには、まず”様子見”の時間がかかります。時間と手間がいるのです。

だからこそ、京都でお仕事をされる方は全力で京都と関わりを探してください。
「以前京都の大学に通っていました」
「嫁さんが京都の出身です」
「遠縁の親戚が京都にいて、子供の頃はよく京都に遊びに来ました」

関西弁を喋るのもひとつの手です。
企業の場合は、京都銀行に口座を開設してください。
どうしても関わりがない方は、京都をべた褒めしてください。
そして、他の関西圏(特に大阪)を褒めないでください。

京都人は京都への愛情+京都に生まれ育ったというよくわからないプライドがあります。
そこをくすぐられると表面上は、素っ気なくても心の中では大層嬉しいのです。

ただ注意点は京都に住んでいるからと言って、京都人ばかりではないということです。
他府県から移ってこられている方は、そういう京都人に辟易している方もいるので、かえって逆効果になります。
 

まとめ

 
京都人はそんなに付き合いにくくないよ、と言いたかったのですが、かえって付き合いにくいと思われたのではないかと、ちょっと不安です。

一見取っつきにくいように感じられたり、距離を縮めるのに時間がかかる場合がありますが、一旦仲良くなると相手を大切にするのが京都人です。
少しだけ間口が狭そうに見えるだけ、表現が違うだけです。

くれぐれも”イケず”ではありません。
ちなみに私は大阪で鍛えられたのでガンガンこられてもウェルカムですよ。

 
 
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