税理士事務所で働き始めたころ、
質問されることが苦手でした。

お客様は税理士は税法知ってる、
その前提で質問されます。

でも勉強した科目は5科目だけ。

さらに、社会保険や雇用保険の
質問も。

知ってて当たり前。
だから質問されると冷汗ものでした。

 

質問がわからない

 

質問されたことがわからない、
そんなとき、どうするか。

「わかりません」

とは答えられません。

「一般的には○○です、
 でも他の可能性もあるので
 一度持ち帰って調べます」

とか言ってました。

 

お客様の前に出たらプロですから、
涼しい顔して、背中は汗だくです。

そして、もう少し成長すると
質問の意味を考えるようになりました。

 

何故その質問をするの?

 

以前お客様に
「医療費控除って10万円以上いるよね」
と質問されました。

その方の所得もわかっているので、
「はい、そうです」
という答えでも正解です。

でも考えました。

 

そんなこと知ってるはず。
だったら、何故質問が出るの?

多分、これはお客様の話じゃない。
誰か身近な人。

そう、パートさんの話じゃない?

と考えました。

 

「一般的には10万円が足切額です。
 でも、所得200万円未満の方は
 計算が変わります」

と言って反応を見ると、

「そうなんや~、
 実はパートさんのことなんよ」

と話は進み、
10万円未満だけど控除対象と
わかりました。

 

実はこの話、伏線があります。
私の不在時に、一度電話で
同じ質問があったのです。

その際、事務所の人が
「10万円で間違いありません」
と答えていました。

電話で聞いて、さらに訪問時も
同じ質問が出る。

これは何か理由がある、
そう気づきやすかった事例です。

 

まとめ

 

表面上の質問と
その質問をした意図

両方を理解しないと
本当の答えは出てきません。

うっかりすると見落としたり、
勘違ってしまったり。

意図を把握することは
難しい作業です。

 

でも大切なのは
質問に答えることではなく、
意図を理解することです。

何故?という言葉を
相手にも自分にも投げかける。

思い込みが一番危険なワナですね

 

 

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