今日は確定申告の医療費控除について。

確定申告の医療費控除を集計されている際、交通費も含めて計算されていますか?
ときどき、「交通費も入れてよかったの?」という声を伺いますので、対象となる交通費についてまとめてみました。

 控除の対象となる医療費の範囲

(所得税法基本通達73-3)
次に掲げるもののように、医師、歯科医師、令第207条第4号《医療費の範囲》に規定する施術者又は同条第6号に規定する助産師(以下この項においてこれらを「医師等」という。)による診療、治療、施術又は分べんの介助(以下この項においてこれらを「診療等」という。)を受けるため直接必要な費用は、医療費に含まれるものとする。(平11課所4-25、平14課個2-22、課資3-5、課法8-10、課審3-197、平19課個2-11、課資3-1、課法9-5、課審4-26改正)

(1) 医師等による診療等を受けるための通院費若しくは医師等の送迎費、入院若しくは入所の対価として支払う部屋代、食事代等の費用又は医療用器具等の購入、賃借若しくは使用のための費用で、通常必要なもの

(2) 自己の日常最低限の用をたすために供される義手、義足、松葉づえ、補聴器、義歯等の購入のための費用

(3) 身体障害者福祉法第38条《費用の徴収》、知的障害者福祉法第27条《費用の徴収》若しくは児童福祉法第56条《費用の徴収》又はこれらに類する法律の規定により都道府県知事又は市町村長に納付する費用のうち、医師等による診療等の費用に相当するもの並びに(1)及び(2)の費用に相当するもの

ちょっとややこしいですが、まとめると以下のようになります。

 対象となる交通費

① 通院に必要な交通機関(電車、バス等)の交通費 
② 交通機関を使えないような病気やケガに必要なタクシー代
③ 患者様を一人で通院させることが危険な場合の、付添人の交通費

交通機関は、領収書をもらえませんので、○○駅~○○駅 ○○円という風に記載頂いたら結構ですし、タクシー代は領収書が必要です。
ただ、タクシーについては「ちょっと寒いから」等の理由でタクシーを利用されてもそれは対象となりません。あくまで、交通機関が使えない程度の病気やケガである場合が対象となりますので、ご注意下さい。

 対象とならない交通費

① 駐車料金
② ガソリン代

これは本当に通院のために使用したものであるか、証明が難しい部分があるため対象とはなりません。

交通費を医療費に含めることで、控除額に達する場合もありますので、実際に使ったものは漏れがないよう申告してくださいね。


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